Python: Python入門 — Pythonとは何か・最初のプログラム

最終更新:2026-09-22

車の運転を始める前にハンドルやペダル、シフトレバーを知るように、プログラミングを始める前に使う道具を理解しましょう。Python は強力でありながら初心者にも優しいプログラミング言語です。このレッスンで Python を紹介します。


関連する組み込み関数:float() input() print() exit() import int() while len for if

1. Pythonとは?

Python は高水準プログラミング言語で、オランダのプログラマー、グイド・ヴァン・ロッサム(Guido van Rossum)によって 1991 年に公開されました。名前の由来は英国のコメディグループ Monty Python で、ヘビではありません。

Python の設計哲学はコードの可読性を重視しています。Python で書かれたコードは、プログラミングを知らない人でも大体何をしているのか推測できます。構文は簡潔で表現力が高く、同じ機能を実装するのに必要なコード量は C++ や Java の 3 分の 1 から 5 分の 1 になることがよくあります。

💡 ヒント:「高水準」とは人間の自然言語に近いという意味で、「より優れている」という意味ではありません。反対は「低水準言語」(アセンブリ言語など)で、ハードウェアと直接やり取りするため読み書きが難しいものです。

(1) Pythonで何ができる?

Python の応用範囲は非常に広く、できないことはほとんどありません。

分野 主な用途 よく使うツール/フレームワーク
Web開発 バックエンド、API Django、Flask、FastAPI
データ分析 Excel、CSV、データベース pandas、NumPy
人工知能 機械学習、ディープラーニング TensorFlow、PyTorch、scikit-learn
自動化スクリプト ファイル一括処理、Webスクレイピング、メール送信 requests、BeautifulSoup、Selenium
デスクトップアプリ 小規模ツール、GUIプログラム tkinter、PyQt
ゲーム開発 簡単な2Dゲーム Pygame

(2) インタプリタ型言語とコンパイル型言語

この違いを理解すると、Python がどう動くのかが分かります。

Python はインタプリタ型言語です。メリットは1 行書いたらすぐ試せることで、開発効率が高く、初心者がアイデアを素早く検証するのに最適です。

(3) Python 2 と Python 3

Python のチュートリアルを検索すると、Python 2 と Python 3 の 2 つのバージョンが見つかります。簡単に言うと:

💡 ヒント:Python は 3 から学びましょう。現在の最新安定版は Python 3.13(2025 年リリース)です。10 年前のレガシーシステムを保守する場合を除き、Python 2 に触る必要はありません。



2. Pythonのインストール

(1) Windows

  1. ブラウザを開き、https://www.python.org/downloads/ にアクセスします
  2. 黄色い "Download Python 3.x.x" ボタンをクリックします(最新版を選択)
  3. ダウンロードしたインストーラを実行し、下部の "Add Python to PATH"(システムパスに追加)に必ずチェックを入れます
  4. "Install Now" をクリックし、インストールが完了するまで待ちます
  5. 確認:コマンドプロンプトを開き(Win + R を押して cmd と入力)、python --version と入力します

(2) macOS

macOS には Python 3 が同梱されていますが、最新バージョンではない可能性があります。Homebrew でのインストールをおすすめします。

BASH
brew install python

インストール後に確認:

BASH
python3 --version

(3) Linux(Ubuntu を例に)

ほとんどの Linux ディストリビューションには Python 3 がプリインストールされています。ない場合は、システムのパッケージマネージャを使います。

BASH
sudo apt update
sudo apt install python3

確認:

BASH
python3 --version
💡 ヒント:Windows では python、macOS/Linux では python3 と入力する必要がある場合があります。これは歴史的な理由によるものです。以降は単に python と表記します。



3. 最初のPythonプログラムを実行する

Python には対話型モードとスクリプトファイルモードの 2 つの実行方法があります。この節を終えると、自分で最初の Python プログラムを書いて実行できるようになります。

(1) 対話型モード(REPL)

対話型モードは Python インタプリタと「会話」するようなものです。1 行入力すると、すぐに応答が返ってきます。

ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開いて入力します:

BASH
python

次のようなプロンプトが表示されます:

TEXT 📖 参照専用
Python 3.13.0 (main, Oct  7 2025, 10:00:00)
[GCC 12.2.0] on linux
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>>

>>> は Python があなたの入力を待っている状態です。試しに入力してみましょう:

PYTHON
print("Hello, World!")

Enter を押すと次のように表示されます:

TEXT 📖 参照専用
Hello, World!
⚠️ 注意:print() は Python の組み込み関数で、画面に内容を出力します。括弧の中が表示されるものです。今後も何度も使います。

対話型モードを終了するには:exit() と入力するか、Ctrl + Z(Windows)/ Ctrl + D(macOS/Linux)を押します。

(2) スクリプトファイルモード

ファイルに保存したプログラムを実行するのが、プログラミングの「本流」です。

  1. hello.py という名前のファイルを作成します(.py は Python ファイルの拡張子)
  2. メモ帳や VS Code で開き、次のように入力します:
PYTHON
print("Hello, World!")
  1. 保存して、ターミナルで実行します:
BASH
python hello.py

出力は同じです:

TEXT 📖 参照専用
Hello, World!

ターミナルを開く → コマンドを入力する → 出力を確認する。これがプログラミングの標準的なワークフローです。

💡 ヒント:VS Code は Python 開発に優れたエディタで、構文を自動でハイライトし、エラーを指摘してくれます。まだインストールしていなければ、code.visualstudio.com からダウンロードして Python 拡張機能を入れてください。


▶ サンプル:Pythonで計算機(難易度 ⭐)

calculator.py というスクリプトファイルを作り、print() で計算をしてみましょう。

▶ 試してみよう

実行結果:

TEXT 📖 参照専用
3 + 5 = 8
10 - 4 = 6
7 * 8 = 56
15 / 4 = 3.75
💡 ヒント:print() はカンマ区切りで複数の値を一度に受け取れます。Python は自動的に値の間にスペースを入れます。"3 + 5 =" は文字列、3 + 5 は数式です。Python は先に計算してから結果を出力します。


▶ サンプル:自己紹介を出力する(難易度 ⭐)

この例では print() のさらなる使い方(改行出力、文字列の繰り返し)を紹介し、Python の簡潔な表現力を感じてもらいます。

▶ 試してみよう

実行結果:

TEXT 📖 参照専用
Hello everyone, I'm learning Python!
Line 1
Line 2
Line 3
====================
Welcome to the world of Python!
====================

ここで新しいことがいくつか出てきました。



4. プログラムに話しかけさせる

これまでのプログラムは「私が言って、それに答える」ものでした。でもプログラムが自らユーザーに質問できるようになると、対話性はぐっと高まります。この節で学んでいきましょう。

(1) input() で入力を受け取る

input() は Python の組み込み入力関数です。画面に案内文を表示し、ユーザーの入力を待って、Enter が押されると入力内容を文字列として返します。

PYTHON
name = input("Hi, what's your name? ")
print("Your name is:", name)

実行例:

TEXT 📖 参照専用
Hi, what's your name? Charlie  ← ユーザー入力
Your name is: Charlie
⚠️ 注意:input() が返すのは常に文字列(テキスト型)です。数字を入力してもテキストとして保存されます。たとえば 18 と入力しても、得られるのは文字列 "18" であり、数値の 18 ではありません。

(2) int() で数値に変換する

input() が文字列を返すなら、どうやって計算に使うのでしょうか? int() 関数で整数に変換します。

PYTHON
age = "18"  # デモ用の固定値。実際は input() を使う
age_number = int(age)         # 整数 18 に変換
print("Next year you'll be", age_number + 1, "years old")

1 行にまとめることもできます:

PYTHON
age = 18  # デモ用の固定値。実際は int(input()) を使う
print("Next year you'll be", age + 1, "years old")
💡 ヒント:文字列を整数に変換する int() のほかに、浮動小数点数(小数を含む数値)に変換する float() があります。たとえば float("3.14") は 3.14 になります。

(3) f-string で変数を埋め込む

これまでの例では、カンマで文字列と変数を連結して出力しました。もっと簡潔な方法が f-string(フォーマット文字列)です。

PYTHON
name = "Charlie"
age = 18
print(f"My name is {name} and I'm {age} years old.")
# 出力:My name is Charlie and I'm 18 years old.

文字列の前に f を付け、中で {} に変数名を包むと、Python が変数の値に置き換えます。波括弧の中に入れられるのは変数名だけでなく、式も入れられます。

PYTHON
a = 10
b = 3
print(f"{a} + {b} = {a + b}")   # 出力:10 + 3 = 13
💡 ヒント:f-string は Python 3.6 で導入され、現在最も主流の文字列フォーマット方法です。カンマや + による連結より分かりやすく、エラーも起きにくいです。


▶ サンプル:簡単な対話プログラム(難易度 ⭐⭐)

このプログラムはあなたと「会話」します。学んだばかりの input()、int()、f-string を使います。

▶ 試してみよう

実行例:

TEXT 📖 参照専用
Hi, what's your name? Charlie
Welcome, Charlie! Python is fun — let's learn together.
How old are you? 18
In 5 years you'll be 23. By then, you'll be a Python pro!
⚠️ 注意:input() が返すのは文字列(テキスト)です。数字を入力してもテキストとして保存されます。上のコードでは int() で整数に変換してから age + 5 の計算をしています。"18" + 5 を直接実行すると、テキストと数値は足せないため Python はエラーを出します。この詳細は次のレッスンで詳しく説明します。



5. よくある活用シーン


関連する組み込み関数:float() input() print() exit() import int() while len for if

❓ よくある質問

Q Python と Java、C++ ではどちらがすごいのですか?
A 「すごい」の優劣はありません。それぞれ得意分野があります。Python は習得が早く開発効率が高いのが強みで、データ分析、AI、自動化スクリプトに適しています。Java はエンタープライズ向けバックエンドで主流です。C++ はハードウェアに近く性能が極めて高く、ゲームエンジンや OS などに適しています。最初の言語としての親しみやすさは Python が一番です。
Q Python をインストールしたのに python と入力すると「認識されていません」と出ます。なぜですか?
A 最も多いインストール問題で、原因は "Add Python to PATH" にチェックを入れなかったことです。PATH は OS が実行ファイルを探すための「アドレス帳」です。対処法:Python をアンインストールして再インストールし、今度はそのオプションにチェックを入れましょう。または Python のインストールフォルダ(例:C:\Python313\ と C:\Python313\Scripts\)をシステム環境変数に手動で追加します。
Q Python はメモ帳でも書けますか? VS Code じゃないとダメですか?
A メモ帳でも十分書けます。ただし、電動ドリルをハンマー代わりに使うようなもので、できないわけではないけど使い心地が悪い、という感じです。VS Code は無料で、構文ハイライト(色で正しさが分かる)、自動補完(タイプ量が減る)、リアルタイムのエラー表示(間違えた瞬間に教えてくれる)、統合ターミナル(ウィンドウを切り替えずに実行できる)などが使えます。初心者には VS Code をおすすめします。
Q Python を学ぶのに英語力は必要ですか?
A 必要ありませんが、基本的な英単語は認識できる必要があります。Python のキーワード(if、for、while、import など)は英語の単語で、関数名もほとんど英語(print、input、len など)です。ただ、読み書きを覚える必要はありません。繰り返しタイプすれば自然に覚えます。知らない単語は辞書で調べればいいです。もっと大事なのは論理的思考力です。言語はただの道具です。

📖 まとめ


📝 練習問題

  1. 基本問題(難易度⭐):print() で好きな映画の台詞や詩の一節を出力しましょう。\n で改行、"=" * 30 で区切り線を描いてみましょう。

  2. 応用問題(難易度⭐⭐):ユーザーに名前と都市名を入力させ、両方を含む歓迎メッセージを出力するプログラムを書きましょう。例:"Hello, Charlie! Welcome to learning Python in Beijing."

  3. チャレンジ問題(難易度⭐⭐⭐):print()、input()、int() を使って「年齢計算機」を作りましょう。ユーザーに生まれた年を入力させ、現在の年齢を計算して出力します。ヒント:現在の年はコード内に自分で書いておく必要があります。

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